聖書の中の天使には、いろいろの働きがあります。例えば、メッセンジャーや見張りです。エンジェルと言うギリシャ語の言葉とは「アンゲロス」です。その意味とは、「メッセージ」や「メッセンジャー」です、物を伝える者です。福音とは、良いメッセージ、良いエンジェルです。良い知らせです。ですから、天使は、先ず、神様のメッセンジャーです。救いの良い知らせを伝えたり、たまに、神の裁きの悪い知らせをも伝えたります。新約聖書に数回天使の働きを見ます。例えば、
天使ガブリエルはマリアに知らせを伝えました、マリアは子供を産みます。この子は救い主のキリストになります。そして、イエス様が産まれた時、クリスマスの天使は羊飼い達にその良いおとずれを教えました。すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して歌いました。「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」と(ルカ2:13、14)。そして、イースターの朝、天使がその空っぽのお墓にいまして、言いました、「あの方は、ここにはおられない。復活なさったのだ」と。
人を守る、見張りをする、守護の天使は、今日の福音書の話のようです。マタイ18:10、「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである。」又、詩篇91:9-13、「91:9 あなたは主を避けどころとし/いと高き神を宿る所とした。10 あなたには災難もふりかかることがなく/天幕には疫病も触れることがない。11 主はあなたのために、御使いに命じて/あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。12 彼らはあなたをその手にのせて運び/足が石に当たらないように守る。13 あなたは獅子と毒蛇を踏みにじり/獅子の子と大蛇taijaを踏んで行く。」
私の名前はマイケルであるので、私の好きな天使とは、天使ミカエルです。英語では「ミカエル」の発音は「マイケル」です。天使ミカエルは旧約聖書のダニエル書にも新約聖書の黙示録にも出てきます。ダニエル書には、ミカエルは、ペルシアで捕囚されたイスラエル人を守ります。黙示録12章では、このように書かれています、12:7 「さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦した」のです。「12:9 この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者」です。このドラゴンは天から追い出されますが、地上に投げ落とされたのです。「悪魔は怒りに燃えて、…. 残された時が少ないのを知ったからで」す。と。
サタンと呼ばれた悪魔とその悪い使いはこの世にいますので、この世には悪があります。悪の原因とは、悪魔です。それで、悪魔と闘う人間の力が足りません。世界の問題を解決する為に、社会的なプログラムや人間の法律や戦争は、悪を無くする事が出来ません。この悪は人間より強いです。悪魔は私達にも、神様にも対立します。私達より強いので、人間より強いもの、私達の為に闘う天国の力が必要です。天使ミカエルのような者が必要です。ミカエルが使う武器は何でしょうか。聖書の物語の絵を描く時、天使ミカエルには、刀を持つ力強い兵士のようですが、宇宙の力に対しては、剣は無力です。サタンに勝つのは何でしょうか。サタンはどのように働くか考えましょう。
悪魔は「サタン」と呼ばれています。「サタン」と言う言葉の意味とは、「告発する者、検事」です。弁護士として、神様の律法と命令を利用します。律法を持って彼は「全人類を惑わす者」です。それで、うそやさぎを使います。ある説教者がこのように説明しました。「サタンは悪に対して賢い者で、先ず、私達をうそで誘惑します。そして、その後、告げ口をして、真理で私達を殺します。サタンはすべての人々が罪を犯すように誘惑して、そして、裁判に渡して、『昼も夜も我々の神の御前で我らを告発する』」のです。」
それで、どのようにミカエルが来て私達を救うでしょうか。どのように告発する者に勝って、告発された私達を救うでしょうか。武器は何でしょうか。それはイエス・キリストでした。その十字架でした。私達の代わりに死んでくださる神の子羊でした。ミカエルの武器はイエス様の十字架と福音の御言葉でした。刀のような武器ではなくて、十字架上のイエス様の犠牲、その愛と哀れみです。
十字架の上で、神様の正義がイエス様の上に行われました。私達の罪がイエス様の上にあったので、イエス様は私達の罪の罰を受けて下さいました。イエス様ご自信は決して罪を犯した事がないので、サタンはイエス様を告発する事が出来ません。死もイエス様の上に力がありません。それで復活祭の天使が告げました、「彼が復活しました」と。
サタンはその戦いに負けました。救いが来ました。悪魔はもう私達を告発するが出来ません。しかし、黙示録12:12が言います、「地と海とは不幸である。悪魔は怒りに燃えて、/お前たちのところへ降って行った。残された時が少ないのを知ったからである。」もう少し、地上で、私達はサタンの死に至る悪の働きをしのばなければなりません。
しかし、私達を守る、見張りをする、守護の天使がいます。その上、ミカエルが持っていた同じ武器が私達にあります。即ち、神の御言葉とイエス・キリストの約束があります。十字架の福音があります。新しい生まれと命を与える洗礼があります。
本当の問題は罪です。天使は力強いですし、奇跡が出来ますし、私達を守る事が出来ます。しかし天使は罪を赦す事が出来ません。それで私達を救う為に、神様は天使を送りませんでした。赦しは神様の御業です。救いは、私達の為に犠牲になった神様の子であるイエス様によるのみです。それこそは悪魔を征服する方法です。戦争によってではなくて、愛と復活によります。
私達の救いの為に、神様は天使を送りませんでした。僕や経理者を送りませんでした。御子を送って下さいました。ですから、十字架上のイエス様の死には、罪を赦す力と私達に新しい命を与える力があります。天使の仕事は、救いを告げる事です。それで、クリスマスの時やイースターの時に神様は御使いを送りました。「エンジェル」と言う言葉は、聖書のギリシャ語の言葉で、「メッセンジャー」と意味します。神様の御言葉を説教したり、教えたり、証ししたりするメッセンジャーが牧師や教師や伝道師ですが、天使の仕事をします。そして、神様の御言葉であるので、その人の言葉には力があります。
今日はミカエルと天使の日です。天使は霊であるので、物質的な体を持っている私達人間には分かりづらいです。しかし、私達は神様の愛が分かります。それで、神様に感謝します。天使は信仰の道に私達を導いて、私達の人生の道を守って下さいます。
祈りましょう。
永遠の神さま。あなたは人の思いを超えたご計画によって、人間と天使を創造し、その役割を定められました。私達が命のある限り、あなたに仕え、与えられた勤めを果たすことができるように、聖なる天使によって助け、守ってください。
み子、主イエス・キリストによって祈ります。アーメン。
マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会