マタイ１４：１３ー２１

今日の福音書は、イエス様が５千人に食べ物を与える記録です。奇跡です。そして、私個人にとって、聖書の奇跡には問題が全然ありません。もし神様が神でしたら、奇跡が出来るからです。もしイエス様が神でしたら、奇跡が出来ます。そして、神様がなされた最高の奇跡とは、私達の罪を赦す為に、私達に永遠の命を与える為にイエス様が死んで甦えった事です。

[ある人達は奇跡を信じません。５千人を食べさせた事は、奇跡ではなくて、そこにいた皆さんが、あの５つのパンと２匹の魚を持っていた子供のように、自分のお弁当をお弁当を持って来なかった人達と一緒に食べた事だと説明します。お腹が空いている人に自分の食べ物を分かち合う事は奇跡ではないでしょうが、利己的な自分勝手な人々の為にとっては、奇跡に近いでしょう！そうでしたら、イエス様が皆さんに｢お弁当を持って来なかった人々と分かち合いましょう｣と言われましたら、イエス様の良い教えの一つになるでしょう。この出来事がそのように実際に起こりましたら、福音書を書いたマタイはそのように書いたでしょう。しかし、本当に奇跡があったので、彼はその通りに書きました。]

５千人を食べさせるのは、本当に素晴らしい奇跡でした。五つのパンと２匹の魚を手に取って、大勢の人々に食べ物を与えました。大きなご馳走のようでした。皆が食べて満腹しました。そして、１２の籠いっぱいになった程の残り物は、最初にあった量より多かったです！

しかし、今日の福音書で現されたのは、イエス様の力と栄光よりも、イエス様の弱さです。奇跡はイエス様の神である性質を現します。しかし、イエス様の憐れみと悲しみの中には、イエス様の人間である性質を現します。新約聖書の中では、イエス様の人間である性質を現す有名な個所があります。例えば、赤ちゃんとして生まれて、荒れ野で空腹を覚えて、友達のラザロが死んだ時に涙を流して、十字架上で喉が渇いて死にました。今日の福音書の中で、イエス様の悲しみと憐れみと関心と愛を私達が見る事が出来ます。

カラリヤ湖を渡って荒れ野に行こうと思ったのは、イエス様はパプテスマのヨハネについてのニュースを聞いたからです。それは、ペロデ王が牢の中でバプテスマのヨハネの首をはねさせ、そして、その首を盆に載せて、ヘロデの誕生日パーティで踊った姪の母に与えました。バプテスマのヨハネはイエス様のいとこでしたので、そのニュースは、勿論、イエス様にとって、ショックでした。悲しむイエス様は、しばらく人里離れた所に行きたいと思いました。しかし、ショックと悲しみを感じたのは、イエス様だけではありませんでした。多くの人々も同じように感じました。バプテスマのヨハネは多くの人々に愛された人でした。人々はバプテスマのヨハネを恐れの無い、勇気のある神の霊で満たされた霊的な指導者として尊敬しました。宗教的にや政治的に圧迫されていた時代に、ヨハネは人々に希望を与えました。残虐で、自己中心的なヘロデがヨハネの人生を短くしてしますと、人々は恐れとショックを感じました。全国の人々はヨハネの為に悲しみました。ですから、慰めと指導を得る為に、イエス様に向かって行きました。今日の福音書が言います、(マタイ14:14）｢イエスは船から上がり、大勢の群集を見て深く憐れみ、その中の病人を癒された。」群集の中には病気の人がいましたが、悲しんで、困っている人も多かったでしょう。自分の国は、これからどうなるだろうかと心配したでしょう。イエス様は神の御言葉で彼らに慰めを与えました。

人々は、あわてて、食べ物を何も準備しないで家を出かける程、イエス様の慰めや癒しを与える言葉を聞きたいと思いました。そして、イエス様の言葉を聞いて、その慰めと力と希望を受けまして、夢中になった程、時間を忘れてしまって、もう遅くなりました。夕方になって、皆はお腹が空いていました。人々が食べ物を持って来なかったことを叱りませんでした。代えって、憐れみました。弟子達が持ち出した食べ物を奇跡的に増やして群集に食べさせました。

神様は私達を叱りません。私達は罪について考える時、神様の罪に対する反応は怒りだと思います。罪の為に、死と地獄の罰で私達を脅odoします。それは、罪の結果です。もう一つの罪の結果とは、この世の痛み、死と悲しみです。神様は罪が嫌いですが、この罪の結果に対して、神様の反応とは、憐れみと愛です。父なる神様はご自分の愛を現す為に、御子イエス・キリストを送りました。イエス様の生涯と死の中で、私達は神様の憐れみと愛を見ます。もし神様は、人間の罪深い状態の中にある私達を憐れまなければ、愛さなければ、私達をほっといて、悲しい道を歩む私達を救い出さなかったでしょう。神様の関心は、私達の魂だけの為ではありません。ご自分の創造物の必要な物が分かります。神様は私達に「日々の糧」：食べ物、健康、幸せ、楽しい生活も与えます。神様の愛は私達に人間の尊さを与えます。

今日の福音書の中で私達の為の神様の愛と憐れみを見る事が出来ます。そして、弟子達が習ったことを私達に教えます。弟子達は食べ物を探して、5つのパンと2匹の魚を見つけました。自分達も、お腹が空いたので、自分達だけの為にそれを隠す事が出来たでしょう。その尊いパンと魚をイエス様に渡した時、イエス様がそれを全部ご自分だけで食べないで、又、無駄に使って、数人だけの知らない人に与えないようにイエス様を信頼しなければなりませんでした。この奇跡を通して、弟子達はイエス様を信頼することを習いました。そして、その信頼があるので、彼らは他の人の事を考えて、気前が良いように他の人の事を考える事が出来ました。

私達もそれを習います。神様が私達が祈った「日々の糧」を下さると分かりますので、気前が良いように他の人の事を考える事が出来ます。この福音書が思い起こさせるのは、世界中の何百万人の人々には、今日ただ生きる為の必要な食糧がないと言う事です。アフリカで、飢えて死ぬ人々がいます。そして、状態がひどくなるのは、ウレイニアでの戦争の為に、ロシアが穀物を送る事を止めさせています。それで、私達は祈ります、「彼らに日々の糧をお与えたまえ」と。

私達は、クリスチャンとして、飢えている人に対して憐れみがありますので、チャリティーに寄付します。今年の秋にも、食料日の献金箱を用意します。このようにして、私達は他の人と自分のお弁当を分かち合います。

又、今日の福音書から習うのは、霊的な飢え渇きがある事です。人々はイエス様の慰め、力と希望の福音の言葉を聞く為にイエス様の所に行きました。これは、世界中の一番大きい飢え渇きでしょう。人間は多くのものの為に飢え乾きます：食べ物と飲み物を始め、楽しみが欲しい、欲望と欲張りがあり、希望と夢があります。人間は多くの物のために飢え乾きますが、そのうち、あるものは体や心や魂の為によくありません。霊的な飢えを感じる時、私達クリスチャンは、人々に神の御言葉を与えたいと思います。聖霊はその御言葉を通して働いて、人々に信仰と魂の救いを与えます。キリスト信者達にも、この「命のパン」がいつも必要です。私個人にも必要です。聖書を読みますが、説教も必要です。説教やデボーションは、聖書の言葉を私達の人生に生かします。私は説教を書きますが、他の人の説教を聞く必要があります。キリスト教の雑誌やニュースレターを読みます。又、インターネット上の良い説教を読むことは楽しいです。自分が説教を書く時、自分に向かって自分の為に説教する時があります。自分自身に、神の愛と恵みと平和を宣べ伝えたいと思います。なぜなら私には自分の弱さや寂しさや心配や怒り等があるからです。私は、ガラリヤ湖のほとりに集まった人々の一人のようです。ただのパンではなくて、「命のパン」を探しています。その為に、私達は日曜日に教会に来ます。「命のパン」を探しています。私の説教が良い物で、それを与えるように祈ります。今日、この説教を通して奇跡があれば、それは聖霊の働きです。イエス様の所に来る人々に「命のパン」である神の御言葉を配るのは、聖霊です。

[又、今日の福音書の中では、聖餐式をも見ます。5千人を食べさせる時、イエス様は天を仰いで賛美の祈りを唱え、パンを裂いて、皆さんに配る為に弟子達に渡しました。最後の晩餐の時、イエス様はパンと杯を取って、感謝の祈りを唱え、食べる為に弟子達に与えました。「これは私の体である…これは私の血である」と言われました。聖餐式は私達を満腹させる為の食事ではなくて、その小さなパンとワインの一口が私達の心を満たして、心の慰めと神様の平和を与える事が出来ます。なぜならば、それは罪の赦しと神様との和解を得る為に死んで甦られたキリストの体と血であるからです。聖餐式の中では、私達は自分の為の神様の愛と憐れみを見る事が出来ます。私達の救いと永遠の命の為に、ご自分の体と血を与える程、私達を愛します。そして、この食事によって、神様が私達の「毎日の糧」をも下さる事を確認します。]

教会の交わりの時、お弁当を分かち合う時があります。カラリア湖のほとりの群集と同じように、私達の主イエス・キリストの臨在と愛の内に喜びます。

アーメン。

マイケル･ニアフッド、牧師

沖縄ルーテル教会